悪徳商法あれこれ、その3(霊感商法)
今回は「霊感商法」についてお話したいと思います。
20日に、東京にある「びびっととうきょう青山サロン」や、サロンを運営する有限会社「神世界」本部が家宅捜索を受けたというニュースが飛び込んできました。
霊感商法は、潜在的なものも含めれば数限りなくあるものと思われますが、今回特に話題になったのは、その運営に神奈川県警の警視が関与していたためです。
その後の報道によると、この警視は「びびっと・・・」の運営にも関与し、自身もその教義を信じていたようで、更に自分の部下からも資金を集めていたそうです。
このように本人がその教えを信じて私財を投じるだけではなく、周囲の人間をも勧誘し、被害を拡大させるというのが、霊感商法の一般的な形です。
ある霊感商法の事例では、「あなたの癌は先祖の殺傷因縁、色情因縁によるもので、このままではあなたの親族も皆な癌に罹ってしまう。親族を救うためには、あなたが私財を神に捧げるしかない。」などとうそぶいて、信者から財産を搾取し、挙げ句の果てには親族の財産をも食いものにするという手口が報告されています。
信者は一種のマインド・コントロール状態にありますから、自分の財産や親族の財産に至るまで、包み隠さず申告してしまいます。教団はその申告に基づいて、周到に搾取計画を練り上げていくのです。
しかし、被害者本人は、財産を搾取されていると気付かない場合がほとんどですから、「何かおかしいな」と思ったら、家族などの周囲の人間が対処するべきだと思います。
対処法としては、
①教団と直接交渉する・・・この場合、献金勧誘・物品販売行為に違法性があれば、直接の勧誘者である信者と、その使用者である教団を相手取って、その不法行為責任を追及する。また違法性が立証できない場合でも、消費者契約法の取消制度や特定商取引法のクーリング・オフ制度などが利用できるか否かを検討する。交渉に先立って、詐欺罪などの刑事告訴の手段をとることも検討しておく方が良いでしょう。交渉する前に可能な限り武器を用意しておくことは基本中の基本ですから。
②交渉で埒があかない場合・・・この場合は、裁判所に訴え出るという手があります。裁判例を見ると、ほぼ100%に近い被害額を回収することが出来ているようですので、最終的にはこの方法が確実でしょう。
ただし、上記の対処法を行うためには大変なエネルギーが必要になります。やはり、被害を未然に防止することが一番いいのは言うまでもありません。ですから、まずは家族が真剣に被害者を説得することが大切です。その話し合いの過程で、その被害者が抱える孤独感や不安などを明らかにし、その解決策を模索することです。被害者が霊感商法にひっかかってしまった背景には、そうした孤独感・不安が存在することがほとんどですから。そういった問題を家族が一緒になって解決していく、そうすることで家族の連帯感も生まれてくるものと思います。
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